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アメリカでの家探し (6/9/2002)

かなりバタバタして1ヶ月で家を購入したので、多少、記憶があいまいな所もあるが、以下が家を購入するための主なプロセスとヒントです。前置きとして言えることは、一般的にアメリカでは、日本よりかなり高い頻度(5-10年周期)で家を買い換える為、市場での売買の量も日本とは、比較出来ない程多い。その為、売買をするためのプロセス、ツール、情報は、多種多様で、しかも簡単である。
購入上の主なコストは, Downpayment(頭金) 、Closing Cost(ローン費用 借入金の1-3%、登記、公証費用他$100-500)、Appraisal(査定 $200-300)、Inspection(家の検査 $300-500)、Insurance(保険 $400-1000)等。

主なプロセス

-不動産屋(Real Estate)探し

-物件探し

-家の価格、購入条件交渉

-Loan

-Inspection/保険(Insurance)

-Closing

不動産屋探し:
こちらの不動産屋の手数料は、一律で(確か6%) 売る側が支払う事になっている。
日本と違い、それぞれの担当は、その不動産屋に勤めているというよりは、個人個人のエージェントが不動産屋のツールやソフトを貸してもらって個人営業している色合いが強い。その為、その担当の価値はきめ細かなサービス、と言うソフトの面がもっとも重要である。いい不動産屋を探すコツは、当たり前の事だが、知り合いに紹介してもらうか、何人かの不動産屋に会って見る事だろう。
不動産屋探しのHP 

物件探し:
出来るだけ沢山の物件を見たほうがいい。主なチェック点。

  • 場所 アパート選びのヒントを参照。

  • 台所 とても広く使い易いので、特にこだわらなかった。

  • 床 出来ればフローリングが好みだが、9割がたカーペットとタイル

  • 暖炉 雰囲気だけ、なくても問題なし。3年間で5回程した使った事がない。

  • プール、ジャグジー やっぱりアリゾナでは、プールはあった方がいい。

  • 裏庭の向き 我が家は裏庭が真東に向いている。これは、夏の強い西日がリビングやダイニングに入って来ないという利点があるが、プールが午後になると完全に日陰になるという難点もある。

  • 芝 特に庭仕事が好きでない限り、芝の手入れは苦痛。夏になると毎週芝刈りをしないと、結構ボウボウになる。アリ等の虫も増えるし、雑草の処理も大変。特に家の前に芝があると、手入れをしないと美観を損ねるというので、コミュニティーから苦情が来る。

  • エアコンの設置方法 屋外機が屋根についている家もあるが、たぶん修理等の時に大変だと思われる。

  • エアコンの吸入口設置場所 こちらは大きなエアコンがエアーダクトを通し各部屋を空調している。送風ダクトとは別に、ラジエター(空冷機)に空気を送る吸い込み口がある。これが、とんでもないところに着いる家もありフィルターを交換するのに苦労する。(フィルターは月一で交換)

  • ソフトナー 水をやわらかくする装置。塩のタブレットを入れておくと、自動的に水の軟度を調整してくれる。この装置があると、風呂、シャワー上がりの体がとてもすべすべする。日本でたぶん業務用として売っているHPを見つけた。
     

  • 水道用フィルター こちらの水はフィルターがないと不味くて飲めない。

  • ガレージ 3台用のガレージのだと1台分を物置に出来るので便利

  • 2階建て こちらの人は電気代が掛かるという理由で平屋建てを好む

  • ゴルフ場ロット ゴルフコースの周りに建てられた家は、それだけで価値が上がるが裏庭でのプライベートがないと言う声も多く聞く。

  • 湖畔 人工湖の周りに建てた家も多いが、水の匂いと、クモなどの虫が多いので、敬遠する人も多い。

家の価格、購入条件交渉

不動産屋に相談したり、近所の販売価格を調べたりして、買い手としてのカウンターオファーを出す。金額や時期等折り合いがつけば仮契約書にサインとなる。

 

ローン:

不動産屋が紹介してくれる事が多いが、自分でも簡単に見つけられる。大手の銀行、信用金庫、中小のモーゲージ会社、またはインターネットでも見つけられる。英語ではLender(レンダー)と言う。

こちらで、ローンを組む場合のプロセスは、

  1. 頭金とローン額を決める。うら覚えだが、確か購入額の20%が目安になっていたと思う。最低3%は支払いたい。
    頭金の額、収入、資産などでどれくらい借りられるかが決まる。
    こちらのお金の貸し方は、かなりドライ。レンダーが一番気にするのは、物件の購入価格が市場の価格にたいして妥当かどうかという事。(その為も審査もある) もし妥当であれば、最悪の場合、貸した側は、その家を売って元を取ればすむ。この為、高年齢でも比較的ローンが組み易いと思う。保証人も要らない。
    もちろん市場価値が下がっている地域、またバブルで異常に市価が高騰している地域はこれが当てはまらないと思うが。
    金利については下記に別途、説明する。

  2. 必要書類を揃える。(雇用証明、日本で言う源泉徴収書、株、貯金、年金などの資産に関する書類)

  3. Appraisal
    これは、お金を借りた金融機関が、ローンをした物件と地価が妥当かどうか審査をするプロセス。これにより、1.に説明したように、貸し倒れを防ぐ。

  4. 契約
    全ての書類とAppraisalが完了した時点で、レンダーとの契約完了となる。この時の契約書が、家の売買契約書に添付される。

Inspection/Insurance
これは、実際に家の構造、機能をチェックするプロセス。この時、インスペクターは、基礎、水道、電気、屋根、エアコン、そしてターモナイトと呼ばれるシロアリの有無をチェックする。だいたい$300程のコスト。
この時に、是非気をつけたいのが、どのインスペクターを使うかを決める時。全ての不動産屋は、押し付けがましくない程度に、自分知っているインスペクターの会社を紹介するはずである。これが曲者で、結局、家を売りたいが為に、不動産屋とインスペクターが、なあなあになりがちである。我が家で使った不動産屋の紹介したインスペクターは、なんと彼女の旦那が経営する会社だった。
保険はとても簡単。車の保険屋に電話して、購入する家の住所と、不動産屋、タイトルカンパニーを教えただけで、その日の内に保険に入れた。

 

Closing
こちらでは、Title Companyというのが売り手と買い手の間に入り、不動産の登記とその調査(多重担保等)をする。また、Escrow(第三者預託)が売買契約の確認、権利書の授受、支払いの確認を行う。アリゾナでは、Title CompanyがEscrowも行っている。 

金利
アメリカの主なローンの種類は、30年固定、15年固定、7年変動、5年変動、3年変動等があり、それぞれで金利がちがう。もちろん30年固定が一番金利が高い。先に書いたように、こちらでは買い替え期間が短いので、短期変動のローンも多く組まれる。
他に、日本ではあまりなじみのないポイント制がある。安い金利を買うシステムで、これをどう利用するかしないかで、頭金の額と月々の支払い額に違いが出てくる。1ポイントは借り入れる総額の1パーセントに当たり、これを借り入れる時のコストとして支払う。
このポイント制を日本語で紹介したHPを見かけたことがないので、ここで例を挙げて紹介する。


$100,000を30年固定で借りると仮定する。
全くポイントをつけない場合を7%と仮定し、2.25ポイントで6.5%、5.75ポイントで6%の金利が獲得できると仮定する。

この時、ローンを組んだ時のポイントに関するコストは次のようになる。
7%の金利のコストはゼロ
6.5%のコストは$2250
6%のコストは$5750

それに対し金利の差による月々の支払いの差は次のようになる。
7%の金利では$665
6.5%では$632
6%では$600

7%と6%では月々の支払い額に$65の差が出る。これがポイントを購入した利点である。ただし6%の金利を得る為に、はじめに$5750を支払っているので、その差を月々の$65で埋めるには89ヶ月(約7年半)かかる。
同じ計算を7%と6.5%の金利ですると、約6年で6.5%を購入した元が取れる。

このように、頭金にどのくらい余裕があるか、次の家の買い換え予定等によってポイントを取る理由が変わってくる。
気を付けたいのは、ローン時のコストと月々の支払いとの損益分岐点(採算点)をトータルで把握しないと、目先の低金利の数字にだまされる事になる。

 

下にレンダーの、又はレンダー探しのHPを紹介する。

Bank of America 
Quickenloans 
Lender Interactive Service 
Lender Tree 

まだまだ、アップデートしていきます。質問がありましたら、こちらの掲示板かメールを下さい。