次女の紗南が、ひょんな事から”王様と私”のミュージカルに出演する事になる。それもローカルの劇団ではなく、ミズーリー州を拠点に全米各地で公演を行っているプロの劇団。
主役の王様はロナルド（ロン）・バンクスという人。ミュージカルの役者としては、適当に有名らしくLA Timesにもその評価が載っているほど。
もう１人の主役、そして本当の主役、のアンナ先生は、その昔は世界的に有名だったデビー・ブーン。 パット・ブーンの娘で１９７７年に映画「マイソング」の主題歌　”You Light Up My Life"（「恋するデビー」と言う訳の判らない邦題）で １０週連続全米１位になり、その年のアカデミー主題歌賞を受賞している。（ここをクリックすると試聴出来る）　

紗南の役は王様の子供達の内の１人。最初の先生への紹介の場面でちょこちょこと出て来て、見た事のないイギリスの傘のように広がったドレスのスカートをめくる子供。（この場面はユル ブリンナーとデブラ カーの１９５６年の「王様と私」の中にもあった。 ） 
最初は双子の一人の役立ったが、相手の子と少し身長に差があったので、この役になる。
素人演技だが、スカートをめくる時、必ず会場に笑いが起こる、ちょっと目立つ役。

もちろん紗南は、演劇も歌も全くの素人なので、本人はただ遊びに行っているという感覚。（トランプのゲームを数多く覚える。）
期間は４月２日から９日までの１週間で、なんと毎日夜８時から１１時まで。土曜と日曜は昼の公演もあり、本当に体力勝負である。
毎日夜の１２時に帰って、次の朝７時半に学校へ行くと言う暮らしの１週間。
日本では信じられない事だが、現地校の先生が１週間、宿題を免除してくれる。確かに学校では勉強の出来ない貴重な体験である。（ちなみに学校の校長先生も見に来てくれたほどで、宿題免除は校長先生も認めているを思われる。）